私は原稿執筆当初からバリアフリー出版の構想は頭の中にありました。
実際下書き原稿を書き上げた11月の時点で、視覚障害者向けの音訳(朗読)を専門に行っている会社にご連絡し1冊の本を音訳して貰った場合どれぐらいの費用がかかるか問い合わせしました。しかし1冊の本を音訳するということは、分量や内容にもよりますがそれなりに手間もかかり、金額的にも30万円から40万円程かかるということで、クリナムの手記の出版同様でこちらも最初あきらめかけました。
しかし2001年1月、たまたま音訳の会社の方が私の近所の図書館に来され、そのついでに私の職場にも顔を出してくださいました。
私はその時、現在クリナムの手記を執筆し出版社を探している最中で、できれば視覚障害者の方にも読めるようにバリアフリーな出版をしないというお話をしました。
すると音訳の会社でも以前から是非バリアフリー出版を実践したいと考えておられ、実際に過去にそのような取り組みをしようとしたが残念ながら著作の許諾が得られず実行できなかったということがあり、機械があれば是非やってみたいというお返事をいただきました。そして音訳の会社のご紹介で点訳を専門に行っている会社にご紹介いただき、点訳についても同時出版にご協力いただけることになりました。
大活字版については、最初は一般文字の本の活字を14ポイント程度にし、弱視者や高齢者の人でも裸眼で読みやすいようにと考えていました。しかし残念ながら印刷コストの関係等で実践できないということになりました。そこで大活字本の出版を専門に行っている出版社に同時出版にご協力いただけないかというお話をしました。
最初はオンデマンド出版というオウダーメードの注文製産であれば協力できるというお返事をいただきましたが、途中から22ポイントの大活字版についても製作にご協力いただけることになりました。
このように私は原本の出版準備におわれる一方、バリアフリー同時出版を行うための準備を着々と整えていったのでした。
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